システムコンサルタント
システムコンサルタントとは、システム開発を請け負う仕事において顧客の抱える問題を詳細に聞き出し、どのようなシステムで解決するのかを提案する仕事です。一般的な業務の流れとしては、営業職の人と同行して顧客の要求を聞き、それを叶えうるシステムを考えて提案してシステムエンジニアやプログラマーに開発を行わせます。システム開発における「最上級工程」に位置するといわれ、顧客の業務内容やITに関する知識、顧客やSEとちゃんと考えを共有できるコミュニケーション力やプレゼンテーション力などの能力が必要となります。
システムコンサルタントにはどうやったらなれる?
一般的には、システム開発における最上級工程と言われる通りシステムエンジニアやプログラマーを長く経験した後になることが基本です。コンサルティングの手腕以前にITに関する深い技術・知識を持っていることが前提条件であるため、プログラマーからシステムコンサルタントになるまで10年以上かかることも普通です。またIT業ではない業種への造詣の深さや顧客とのコミュニケーション能力も重要であるため、経年スキルだけでなく適性も磨く必要があるといえます。
鷲頭教授の「お仕事のミソ」

あー世知辛い世知辛い…。あーくわばわくわばら…。どうしてそうなっちゃうんだ…。

何を俗世に嘆いているんだい、川田君?先生に言ってごらん。

先生…それが、僕の尊敬するプログラマーの先輩が、勤めている会社がいつまでたってもシステムコンサルタントにさせてくれないからっていって、会社を辞めるって言い出したんです。また勤めて一年とちょっとしか経ってないのに…。その先輩は本当に優秀な人だから、コンサルタントだって出来ると思うんです。

なるへそ、そういうことか。うむ、若さゆえの熱き悩みでございます。まず、君も先輩もシステムコンサルタントがどのような位置付けにいて、どのようなことをするのか知ったほうが良いね。


システムコンサルタントとはシステムアナリストと同じとされることもあるように、システム開発において分析をする役割を担う。お客さんが何を考えていてどうしたいのか、どうやって解決できるのか、どのくらいの予算でいけるのか、期限はどうするのか等を分析して開発の「枠組み」を作るのだ。この枠組みがなければ次の段階にいるSEやプログラマーは動けないし、ここで詰めの甘さがあると、実装の段階でお客さんに完成品を出しても納得されないことがある。技術的な作業は無いものの、システム開発において最も責任のある業務といえる。

システム開発の流れを決める仕事かぁ、大変そうだけどカッコいいですね!先輩も「プログラマーよりシステムコンサルタントの方が格上だ、だからなりたい」って言っていて、技術も企画もできるコンサルタントに憧れているようなんです。

喝!
そんな動機でシステムコンサルタントになるべからず!私としてはプログラマーとシステムコンサルタントに上下関係は無いと考えているよ。確かにシステムコンサルタントはベテランSEが務めることが多く、貰う給料も一般的に多くなる。しかし、コンサルティングを避けずっとプログラマーであり続ける敏腕技術者もいるし、開発技術でコンサルタントより上回る人が開発を担うこともある。大事なのは、自分の適性とチーム内での適材適所を考えることだ。その先輩にもシステムコンサルタントをしている上司を見て、自分に何が足りないのかを見極めて頑張って欲しいと思うよ。
なるほど、そうですね。僕、先輩に話してみます!先輩には適性が無いんだ、って!

…世知辛いな。
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